IPOの基礎知識について 1/2
今回は、IPO銘柄への投資に必要となる基礎知識を自身の理解含めてメモしたいと思います。
◇IPOとは?
「Initial Public Offering」の頭文字で、日本語では「新規株式公開」という意味です。未上場企業が上場を果たし、証券市場での自由な売買が可能となることを指し、その株式をIPO株と言います。
会社側としては、会社を上場させることで投資家からより多くの資金調達が可能となります。投資家側としては、IPOは儲けるチャンスとなります。
◇浮動株とは?
発行されている株式の中で、安定した株主に保有されておらず、市場に流通する可能性の高い株式のことを言います。
株式会社がIPOするときは、一般株主に自社の株式を流通させるため、既存の株主が売り出しを行う。これが主に3つのカテゴリに分類されます。
1.売出し
成長している企業は、ここぞというタイミングでIPOを行い、新規上場します。未上場の段階でこの企業に投資していた大株主は、IPOを機に保有している株の一部を売り出します。これを「売出し」と呼びます。
2.公募
IPOする会社はこの機会に追加で新しく株を発行し、投資家に売却します。これを「公募」と言います。
3.オーバーアロットメントによる売り出し
1および2の合計株式数を超える申込みが合った場合に限り、さらに追加の売り出しとして3.オーバーアロットメントによる売り出し(※次の記事で記載予定)が行われます。なぜなら、投資家の買い需要が強すぎると、上場後に株価が急騰する恐れがあり、これは「適切な価格形成」という観点から望ましくないためです。
現実は、1、2、3全てを合計しても投資家の買い需要の方が大きく、IPO株は抽選になることがほとんどです。
ここまでをまとめると以下の図のようになります。※数値は例です。
- IPOにより、株主が変化する
- オーバーアロットメント分が、株価下支えとして機能する
- 大株主の動向が、浮動株の数量のカギを握る(図の固定株部分が変動することになる。後のロックアップに関係してきます)
今回はこれにて以上。
次回は、ロックアップやオーバーアロットメントに関してまとめたいと思います。
<参考記事>
1.プロフェッショナル株取引 短期売買編