【書評No.2】株式投資これだけはやってはいけない 東保 裕之
東保 裕之さんが書かれた以下の本、読み終わったため備忘録を記載しておきます。
1.目一杯勝負をしてはいけない
余裕資金を多めに残している
→いつでも次の手が打てるというゆとり
→精神的に安定しているので錬成な投資判断が可能
→その結果株式の運用成績もよい
という正のループとなる
2.自分にとって慣れた(≒簡単な)手法を採用する
「最も利益を出しやすい手法」を見つけ出し、その手法を毎回繰り返すことで「本人にとって慣れた手法」となる。
特になるべく単純で簡単な方が、長続きする。何よりミスをしない。
3.手じまいは必ず成り行き注文する
「売りそびれ」「買いそびれ」は利益確定チャンスを逃すだけでなく、状況によって損失がより一層拡大することにもなりかねない。
4.分散投資も良し悪し
「分散投資=投資の基本」であるものの、チェックに時間がかかっては意味がない。
最大10銘柄程度に抑えること。本当に得意な商品・銘柄があればそれらに集中することがベストである。
5.株式分割銘柄の買い時は分割実施前
株式分割は銘柄の流通性を上げることが目的。
そのため、分割されたことで株価が上昇する可能性もあるが、逆に売りが出る可能性もある。
(例)800万円の株式1単位→80万円の株式10単位
株式投資のコツは、高く買ってくれる人がいるときに売ることなので、分割の権利確定直前や売買単位引き下げ前に買っておくべき。
6.方針変更は慎重に
方針変更する場合は、よく検討・検証してから行うこと。その際は自身の納得感が大切となる。
方針変更の中でアブなものは、「目標引き上げ」。その時点ではうまくいっている場合が多いため、心に好きができやすく思わぬ落とし穴にハマる可能性がある。
7.高収益企業は高金利のほうがよい
一般的には「金利低下は株高要因、金利上昇は株安要因」と言われれるが、高収益企業は例外。
理由は、「金利低下=資金運用による利息収入低下」というケースになりがちのためである。
また、高金利による負担増加でライバル企業が脱落してくれれば、強い企業はより一段と収益を上げやすくなるため。
※ここでいう高収益企業は、「借入金よりも余剰資金が多い」企業のこと
8.手じまえば落ち着いて判断できる
株式投資で一番危険な要因は、「これ以上損失が膨らんだらどうしよう」という恐怖心である。そのため、実際に損切りをして損益がマイナスになり、「嫌な気持ち」になったとしてもその恐怖心がなくなることは非常に大きなメリットとなる。
9.プロのディーラーは新値を追いかける
ディーラーたちは「株価のバランスが崩れて生きよ意欲動いている銘柄」を中心に売買する。
「買い」から入るならば、「新高値更新銘柄」に「安く買って、高く売る」という考え方ではなく、「高く買って、もっと高いところで売る」という考え方。
「売り」から入るならば、「新安値更新銘柄」に「高く売って、安く買い戻す」という考え方ではなく、「安く売って、もっと安いところで買い戻す」という考え方。
10.サイコロジカルラインの指標
経験則より、下記の3つを守るだけで勝率は上がる
- サイコロ(12日ベース) 10勝(83%)以上の銘柄を買わない
- サイコロ(12日ベース) 2勝(16%)以上の銘柄を売らない
- サイコロ(25日ベース) 20勝(80%)以上の銘柄を買わない
11.騰落レシオは株価の先行指標
「騰落レシオ(6日ベース)」が35%未満になった場合は、短期的な底値圏を示すことがほとんどであるため、「売ってはいけない」
「騰落レシオ(6日ベース)」が250%以上になった場合は、短期的な過熱を示すことがほとんどであるため、「買ってはいけない」